“知っている”と過信していませんか
スーパーのレジで支払う時に苛立つことがある。支払に行くと5台のレジがあるとする、そのうち4台に列が出来おり、1台には列がないので、そちらに急いで行くと、「レジ休止」とあったりする。
ひどい場合は係員がそのレジで計算事務をしていたりする。その社内業務は後にして、まず、客の支払を受けたらどうかと腹立たしく思ったことはないだろうか。
こんな些細な客の苛立ちをキャッチして成功しているドラッグストアがシカゴにある。ウォルグリーン(Walgreen)ではレジに3人以上並べば、新しいレジをすぐにオープンすることにしている。大手“主流”のウォルマートにいずれ敗北して消えると言われながら成長し続けている。
「我々は、顧客のことを何一つ知らない。知らないことが、我々に強さを与えてくれている」と担当役員が話しているように、情報を客の観察から得ている。
同社は、かつてレジ処理速度を早めるためにスタッフを訓練したが、客の評価は低かった。客はレジ処理の遅いことに苛立ちを感じているのではなく、並ぶことを嫌がっていることが判った。そこで新レジのオープンで対応することにした。
また、ドライブスルーをシニア向けにオープンしたが、現実での利用者はワーキングマザーやビジネスマンなど時間のない忙しい人達の方の利用が多いことも判った。
さらに、夜間利用客を増やそうと24時間オープンしたところ、昼間の客が増加したことも判った。
顧客の心をつかむのは難しい、だからこそ顧客の知ろうとつとめている。顧客の心を理解しているという過信は禁物である。
テルモの極細注射針の製作をしている岡野工業・岡野雅行社長の面白い記事で彼が「世の中には、“主流”とか実績にこだわる人が多いが、そんな人に“結婚するときに相手に結婚の実績があったから結婚したのか”と言いたい」と言っているのを読んだ。
“主流”とか過去の実績だけではなく、“今を知る”ことなくして明日は創れない。
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