荒川静香のマインドセット
「メダリスト達の競演、有明でふたたび」が3月4日、5日、有明コロシアムで行なわれた。荒川静香の凱旋公演にふさわしい9,800人の観客が押しかけた。
テレビ番組で「スケート靴を持たずに旅をしたいです」と言った彼女の言葉に“ここまで歩んで来た道のり”の厳しさが感じられた。
彼女はテレビ番組でプレッシャーについて尋ねられたとき、次のように応えている。
「しなきゃいけない、とは考えないようにしています。した方がいい、と考え、プレッシャーを感じないようにしています」。
物事を受動的にではなく能動的にとらえている。オリンピックでの彼女のフリープログラムを見ると “楽しんでいる”ように見えたのはこの考えの表れだろう。
また、記録を意識していますか、との質問には;
「一日一日の積み重ねで、記録をつくろうとは意識していませんでした」と話している。記録を目的に練習するのではなく、毎日の練習の積み重ねが結果として記録につながったのだろう。
“千里の道も一歩から”といわれるが積み重ねの重要性を教えられる。
彼女は「自分を大切にしたい」とも話していた。これは “我が侭”では決してない。“自分を知る”ということだろう。自分の強み、弱みを日ごろの練習から熟知し、総合的に判断した“自分”をどのように“駆使”するかということだろう。
だからこそ、得点に直接関係ないイナバウワーをあえて自分の演技に取り入れたのだろう。自分を大切にした英断だろう。
自分を知るということはなかなか難しい。日本としての国のレベルを知ることも容易ではない。
今回のオリンピックは“自分の実力”を十分知らずに“自分の思い”、“日本国の念願”だけでメダル獲得数が予想されていたように思う。
同時に予想メダル獲得者も“人気重視”で判断されたようで、荒川静香の名を挙げた人は少数であった。安藤、村主両選手の方に人気があった。
人気予想も、今年の冬が暖冬と予想した天気予報と同じくらい当てにならないものだ。
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