状況を察知せよ

Give me your hand. Maybe you can pull me out of this.
I’m stuck. I feel on this.
Come on. Help me. Wait! Wait! Don’t go away.
外国人が、公園で遊具に挟まり、日本人の女性通行人に助けを求めて上のように叫んでいる英会話学校NOVAのTVコマーシャル。
通行人の女性は外国人が何を言っているのか解からず「ごめんなさい」と言って何もせずに現場を立ち去る、というコマーシャルである。
異文化コミュニケーションをテーマにしている会話学校として“コミュニケーションとは何か”を問いかけるTVコマーシャルのようで興味深い。
このコマーシャルは“真のコミュニケーションは言葉を越えたところにありますよ”、とか“完璧な外語を求め過ぎではありませんか”、“どんどん話しましょう” などと会話学習の心構えを示してくれているのかもしれない。
また、状況判断ができず、すべてマニュアルに基づく行動しかできない近頃のスタッフ像をシニカルに表現しているようにも見える。
例えば、日本人が英語圏に旅行中、危険な状況に陥り、助けを求めるため“英語でなんと言えばいいだろうか”などと考えるだろうか。まず、考える余裕などないだろう。思わず大声で「助けてー!」と日本語が自然にでるだろう。そしてその声の調子から回りの人は状況を把握し、言葉とは別に必ず手を差し伸べてくれるだろう。
不確かな英語で助けを求めるより、大声の日本語の方が気持ちや状況が的確に伝わり、効果は抜群なはずである。
遊具に挟まった外国人が大声で何かを叫んでいる状況で“言葉の意味”などあまり考える必要などない。とにかく助け出そうという“行動”が必要であろう。
愛をささやく時、神に祈る時、金を数える時―――この三つには自国語がでるといわれるが、いずれも状況そのもの語りかけている。
言葉を越えて状況、気配、雰囲気などを察知することは、コミュニケーションに必要なばかりでなく、自分の安全にもかかわる重要な能力といえる。










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